会議の概要
ICEM世界大会は、4年に一度、世界5地域(北米、アフリカ、欧州、アジア・オセアニア、南米)を順に変遷して開催されています。
第4回大会となった今回は、アジア地区であるタイの首都バンコクで行われました。会場にはICEM役員およびスタッフのほか、世界各国165の組織から840名の代議員が集合して、3日間に及ぶ会議を行いました。
日本からは化学総連をはじめICEM-JAF加盟の8産別、電気化学労組およびJAF事務局から役員、代議員が出席しました。まず、マンフレッド・ワルダICEM書記長による書記局活動報告が行われ、それに続く討議では、各国の代表者が発言を行い、世界に向けてのさまざまなメッセージがおくられました。
その中で、化学総連の秋田会長が、日本を代表して
「1.化学物質管理と労働組合の立場」
「2.グローバル化と基本的な政策課題」
についての発言を行いました。その発言に対して欧州を中心に好意的な反応を得るなど早くも成果が現れています。
また、決議では規約・加盟費に関する決議案、および緊急決議を含めて31の一般決議案について提案、討論、決議が行われ、すべて承認されました。
主な決議項目はICEM本部所在地移転、契約・派遣労働、HIV/AIDS、GUF(グローバル・ユニオン・フェデレーション=国際産業別労働組合組織)諸組織間の協力関係などです。各国それぞれおかれている立場は異なりますが、化学産業が直面している当面の課題は、欧州を中心に共通ものが多いことを改めて確認することができ、労働組合の役割も今後ますます重要になっていくことを認識した3日間となりました。